タタ財閥 Tata group

タタ財閥はインドの老舗財閥であるが、元を辿ればイランの出身である。ヒンズー教を国教とするインドにあって、タタ一族はゾロアスター教の信者である。主なグループ企業には、自動車メーカーのタタ・モーターズ、製鉄のタタ・スチール、電力会社のタタ・パワー、ソフトウェア会社のタタ・コンサルタンシー・サービシーズなどがある。タタ・グループのグループ企業は、IT、製鉄、電力、科学、食品、ホテルなど91社、22万人を有する。
タタ・スチールは、2000年までは世界50位にも入らない地域製鉄会社であったが、同じインド出身のミタルによる製鉄会社再編に対抗し、2007年、イギリス・オランダに展開する世界第8位の製鉄会社コーラスグループを買収した。その結果、世界第5位の鉄鋼会社に躍進した。タタ・グループ内には高品位鋼板を必要とするタタ・モーターズなどがあり、高品位鋼板供給源を確保する狙いもあったようだ。2002年新日本製鐵と自動車用鋼板製造の技術提携契約を結んでいる。
タタ・モーターズは、1945年に設立された。本社はグループ本社のあるムンバイにある。2007年の単体売上は8000億円に及び、時価総額は9000億円、従業員は22000人を擁する。商用車(バス・トラック)部門は世界第5位の生産量を誇る。商用車の国内シェアは60%で第1位であるが、乗用車部門は第2位につけている。2004年、韓国のデウ(大宇)のトラック部門を買収して、タタ大宇商用車を設立。2003年からMGローバーに対する乗用車のOEM供給を開始したが(シティローバー)、MGローバーの破たんで計画はとん挫した。2005年、イギリスに技術センターを設立、2006年にはフィアットと業務提携してジョイントベンチャーを設立している。2008年3月、タイでピックアップ・トラックの生産が開始された。
タタ・モーターズは、2008年1月、5人乗り乗用車「ナノNano」を公開したが、販売価格は10万ルピー(約28万円)で、発売されれば量産車としては世界最安値である。2008年8月からインド国内で発売予定。
タタ・モーターズは、2008年3月、経営不振のフォード・モーターズからジャガー、ランドローバーを20億ドルで買収すると発表した。現状では、タタ・モーターズの主力は商用車であり、ナノなどの低価格車の投入で乗用車部門の販売も拡大すると思われるが、ジャガー、ランドローバーは高級車であり販売における相乗効果はあまり高いとは言えないが、長期的に高級車から中級車、普及車、低価格車とすべてのラインナップを充実させていくものと思われる。

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